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9世紀ごろから、天皇を中心とする日本国家の影響力が弱り、その他の地域で新たな権力が台頭した。
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特に10世紀には平将門が天皇の権力に反抗する乱をしたり、「新皇」を勝手に名乗って、岩井(茨城県)に国家を樹立したりした(すぐに討伐されたけど)
- 12世紀末には源頼朝によって鎌倉幕府が成立した(幕府とはまあ政治組織みたいな感じ)
- 鎌倉幕府の位置付けは諸説あり、権門体制論(朝廷が国家の中心で、朝廷の影響を受けながら武家統治してた論 by 黒田俊雄)や、東国国家論(朝廷から独立した国家論 by 佐藤進一ら)がある
- ただし、幕府が成立してからの天皇も、将軍の任命という役割を持っていて、権威は持ってた(現在も総理大臣の任命は天皇が行うことになっているし)
5行で学ぶ天皇制(2) 〜古代〜
- 以下の経緯で天皇に繋がる「大王」という地位が生まれる。
- 古代社会では、さまざまな共同体が生まれ、その中でも強い力を持つ共同体が生まれてくる
- 特に3世紀には第崇神天皇と考えられる人物によって、大和朝廷が成立し、その後の国家の原型となる(諸説あり)
- 4世紀以降、大和朝廷の影響力は広く西日本を中心に、九州や東北にも及んだ
- 大和朝廷は複数の共同体の首長の連合で、首長たちの中で「大王(オオキミ)」と言われる後の天皇に繋がる地位が生まれる
- 大和朝廷では、皇后や皇女の神がかり(神託)が政治的影響力を持っており、シャーマン的な役割を持った皇后や皇女が、神からお告げを聞いて、その内容によって政治的な判断がなされた(このような祭祀と政治が一致した体制のことを「祭政一致」という)